2018年 06月 03日
ミホ ミュージアムへ |
夏が近くなって、緑の濃さが増して来た田舎道を辿りながら、久しぶりに信楽の「MIHO Museum」を訪ねました。
「猿楽と面」という展覧会が開かれており、最終日の今日友人の誘いで滑り込みました。 忙しかった5月を過ぎて、ようやく美術館を訪れる時間が取れました。
爽やかな乾いた風がそよ吹く信楽の山と谷を取り込んだMIHOの佇まいは、相変わらず壮観でした。 地味な展覧会にも拘らず、美術館は多くの人で賑わっていました。
芸能の原初を辿る猿楽の面は、プリミティブな楽しさと美しさを持っていました。 初めて見るようなものもあり、面の名前に驚いたりうなづいたり、次第に引き込まれてゆくのが分かりました。 「茗荷悪尉」(みょうがあくじょう)なんていう、わが町の名前のついた面もあり、興味深いものでした。
そして、驚いたことに、私が住む奈良市田原地区の水間(みま)の八幡神社からも、面が招かれて展示されていたのです。 わが茗荷町から車で5分ほどの水間に、こんな貴重な古い面があるとは、今までまったく知りませんでした。
おそらく八幡さまの氏子さん以外は、知らないのではないかと思われます。
芸能の原初を成す「猿楽」は、人間の営みのすぐ近くで饗されていたのでしょう。 面の表情の豊かさを、改めて知る思いでした。 能や狂言に至る経緯も垣間見ることができ、世阿弥が大和四座の結崎座(現 奈良県川西町結崎)に出自があることも、この展覧会で改めて知ったのでした。
展覧会の楽しさは、作品や展示物を鑑賞するだけでなく、こういった歴史などを知る愉しみがあります。
6月の始まりは、こんな楽しい展覧会を観ながら友人と過ごすことができて、本当に清々しい一日でした。 誘って下さったOYさん、ありがとうございました。
はて、次回のお楽しみは?
by galleryfabrile
| 2018-06-03 23:12
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