2023年 02月 12日
わが青春の街 |
寒さの真ん中に、ぽっかりと春のような日がありました。
今日、何と3年ぶりに電車に乗って大阪の街へ出かけました。
コロナ禍の外出はどこへ行くにも車で移動していましたから、今日はとても新鮮でした。 近鉄電車も大阪地下鉄もマスクをしていることを除けば、すっかり元の雰囲気に戻っているようでした。
淀屋橋から東の方を眺めると、そのず〜っと先は奈良です。
今日の目的地、中之島中央公会堂へ向かって歩き始めると、水色の空や川面を渡ってくる風を全身で感じます。 水の都と呼ばれる大阪は、川の風情が本当に美しく、御堂筋のイチョウとともに大阪のシンボルとなっています。
若い頃、淀屋橋の画廊で仕事をしていた私にとって、ここはまさに濃密な青春を過ごした街なのです。
左に大阪市庁舎、府立図書館を見て歩くと、淀屋橋から5分ほどで中央公会堂に着きます。 この間はマスクを外して中之島の空気を存分に吸い込みました。
窮屈なときがもうすぐ終わるかと思うと、大阪へ来られた嬉しさがない交ぜになって、心から開放感を味わいました。
今日は声楽家のご夫妻に招かれて、美しいステンドグラスとフレスコ画のある特別室にやってきました。
ドイツで陶芸家として活躍する息子さんの展覧会と、ご夫妻のドイツ歌曲のコンサートが開かれていたのです。 思いっきり高い天井には日本神話のフレスコ画が描かれていて、しんとした気持ちになります。 大きな開口部のステンドグラスは、和の雰囲気も帯びつつ荘厳な造形になっていました。
陶芸と音楽と建築と、そこには心を掻き立てる歓びが存在していました。
ステンドグラスの大窓の外には、私の愛する大阪の街があって、目を閉じれば若き日の思い出があふれ出るのですから、感動しないわけにはいきません。
苦しいパンデミックを乗り越えようとしている先に、こんないい一日が用意されていたとは!
お招きくださったFさんご夫妻に、心からお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
by galleryfabrile
| 2023-02-12 21:42
| 出かける
|
Comments(0)